人間力のすすめ

『人を動かし、育て、実らせる』  ~人間力の道標~

ーダーップ
リーダーシップの本質

はじめに:リーダーシップの真髄を探る

ビジネスの世界で成功を収めるためには、真のリーダーシップが不可欠です。

しかし、真のリーダーシップとは何でしょうか?

それは単に指示を出し、結果を求めることではありません。

「リーダーシップとは、他者が持つ最高の能力を引き出す芸術である」 ー ジョン・C・マクスウェル

今日は、日本が誇る海軍大将・山本五十六の名言を中心に、真のリーダーシップの本質に迫ります。

彼の言葉は80年以上経った今でも、ビジネスリーダーにとって貴重な指針となっています。

また、モチベーションアップスピーチもご紹介してますので朝礼・夕礼・会議等でご活用ください!

第一の秘訣:人を動かす力

山本五十六の最も有名な言葉をご存知でしょうか?

「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、褒めてやらねば人は動かじ」

この言葉には、人を動かすための4つの重要な要素が含まれています。

1. 自ら行動する(やってみせ)

リーダーはまず自ら模範を示すことから始めます。

アップルの創業者スティーブ・ジョブズは、製品開発の細部にまでこだわり、自らが先頭に立って革新的なビジョンを示しました。

彼の「Think Different」というマインドセットは、言葉だけでなく、彼自身の行動によって組織全体に浸透していったのです。

実際、MetaLifeの調査によれば、部下に「結果を出せ」と指示するだけのリーダーよりも、自ら模範を示すリーダーの方が、チームの生産性が63%高いという結果が出ています。

2. 明確に伝える(言って聞かせて)

優れたリーダーはコミュニケーション能力に長けています。彼らは:

  • 明確な目標を設定する
  • ビジョンを共有する
  • 期待される成果を具体的に伝える

トヨタ自動車の初代社長である豊田喜一郎は、「カイゼン」の概念を社員一人ひとりに丁寧に説明し、その重要性を理解させることで、世界的な品質管理システムの基盤を築きました。

3. 挑戦させる(させてみて)

人は実践を通じて成長します。

失敗を恐れず任せる勇気がリーダーには必要です。

ソフトバンクグループの孫正義氏は、若手社員に大きな責任を与えることで知られています。

彼は「成功も失敗も、すべては成長のための糧」という信念のもと、社員に挑戦する機会を惜しみなく与えてきました。

4. 適切に評価する(褒めてやらねば)

適切な評価と称賛は、モチベーションの源です。

特に日本企業では、褒める文化が十分に根付いていないという課題があります。

マイクロソフトのサティア・ナデラCEOは、「成長型マインドセット」を推進し、結果だけでなく、プロセスや挑戦する姿勢を評価する文化を作り上げました。

その結果、マイクロソフトは再び革新的な企業として復活を遂げました。

第二の秘訣:人を育てる知恵

実は山本五十六の名言には続きがあることをご存知でしょうか?

「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず」

人を動かすだけでなく、人を育てることが真のリーダーの役割です。

1. 対話する(話し合い)

一方通行のコミュニケーションではなく、双方向の対話が重要です。2025年のリーダーシップトレンドとして、MSC「共創型リーダーシップ」の重要性を指摘しています。

  • フィードバックミーティングを定期的に設ける
  • オープンドア政策を採用する
  • 心理的安全性を確保する

グーグルのサンダー・ピチャイCEOは、「TGIF(Thank God It’s Friday)」と呼ばれる全社集会を通じて、社員との対話を重視しています。

TGIF(ティージーアイエフ)とは、「やっと週末だ!今週の仕事も終わりで嬉しい!」という気持ちが込められている言葉。日本では「花金(はなきん)」と呼ばれる雰囲気に近いかもしれません。1週間の仕事を頑張りきった後の解放感を表す言葉。

どんな質問にも答える姿勢が、革新的なアイデアを生み出す土壌となっています。

2. 傾聴する(耳を傾け)

相手の声に真摯に耳を傾けることは、リーダーの重要なスキルです。

  • 👂 アクティブリスニングを実践する
  • 🤔 先入観を持たずに聞く
  • 💭 言葉の裏にある感情や考えを理解する

アマゾンのジェフ・ベゾス前CEOは、「カスタマーオブセッション」の考え方のもと、顧客の声に徹底的に耳を傾けることで、顧客中心の革新的なサービスを次々と生み出してきました。

3. 承認する(承認し)

他者の価値を認め、尊重することで、人は自己効力感を高めます。

近年注目される「インクルーシブリーダーシップ」は、多様な背景や考え方を持つメンバーを尊重し、その強みを活かすことを重視しています。

インクルーシブ・リーダーシップとは、組織内の多様性(ダイバーシティ)を受け入れ、違いを尊重しつつ、チームや組織のメンバー全員の力を最大限に活用して共通の目標に向かうリーダーシップスタイルのこと。

ユニリーバのポール・ポールマン元CEOは、「サステナブル・リビング・プラン」という長期的なビジョンを掲げ、従業員一人ひとりの貢献を承認することで、持続可能なビジネスモデルへの転換を成功させました。

4. 任せる(任せてやらねば)

権限委譲は、部下の成長のために不可欠です。

ザッポスの創業者トニー・シェイは、「ホラクラシー」という自律分散型の組織構造を導入し、従業員に大きな権限を委譲しました。その結果、顧客満足度の高いサービスを提供し続けています。

第三の秘訣:人を実らせる智慧

山本五十六の名言の最後の部分は、真のリーダーシップの究極の目標を示しています。

「やっている姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず」

1. 感謝の心で見守る(感謝で見守って)

感謝の気持ちを持つことは、リーダーの重要な資質です。

テスラのイーロン・マスクは、困難な状況でも成果を出すチームメンバーに対して、公の場で感謝の意を表明しています。

その姿勢が、革新的な製品開発の原動力となっています。

2. 信頼を示す(信頼せねば)

信頼関係こそが、組織の基盤です。

オーセンティック・リーダーシップは、2024年から注目されているリーダーシップスタイルの一つです。

自己認識と自己規律を持ち、透明性と一貫性のある行動によって信頼関係を構築します。

オーセンティック・リーダーシップとは、「自分らしさ」を基本としたリーダーシップのこと。

IBMのジニ・ロメッティ前CEOは、「フェイルファスト」の文化を推進し、失敗を恐れずに挑戦することを奨励しました。

その背景には、社員への深い信頼があります。

モチベーションアップスピーチ

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モチベーションアップスピーチ! ~真のリーダーシップ~ 人を動かし、育て、実らせる道

おはようございます、皆さん。

今日は「真のリーダーシップ」についてお話ししますね。

リーダーという立場になった時、多くの方が耳にする名言があります。

海軍大将・山本五十六の言葉です。

「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、褒めてやらねば人は動かじ」

この言葉の真髄を理解することが、ビジネスの成功への第一歩です。

ビジネスの世界は、まさに人と人との関わりの集大成です。

まず、自ら行動することから始まります。

例えば、営業チームのリーダーが、自ら率先して顧客訪問をせずに「結果を出せ」と部下に指示するだけでは、誰もついてきません。

優れたシェフが包丁の握り方を見せるように、私たちもまず自らが模範となるべきなのです。

次に、明確に伝える技術が必要です。

美しい庭園を作る庭師が、見習いに一つ一つの手順を丁寧に説明するように、私たちも目標やプロセスを明確に伝えなければなりません。

そして、実際にやらせてみることです。

イチローが初めてバットを振った時、誰も完璧なスイングを期待しなかったはずです。

失敗を恐れず任せることで、人は成長します。

最後に、適切な評価と称賛です。

子どもが初めて自転車に乗れた時の親の喜びの表情を思い出してください。

その瞬間の喜びと称賛が、次へのモチベーションになるのです。

しかし、実はこの有名な言葉には続きがあることをご存知でしょうか?

「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。 やっている姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。」

人を動かすだけでなく、真のリーダーは人を育て、そして実らせることができるのです。

企業の成長は、社員一人ひとりの成長なくしてあり得ません。

スタートアップ企業が急成長する時、それは優れたリーダーが人財を育て、その能力を最大限に引き出しているからです。

人を育てるためには、対話が必要です。

一方的な指示ではなく、キャッチボールのように意見を交わし、相手の声に耳を傾けることが大切です。

登山のガイドが登山者の体調や不安に耳を傾けるように、私たちも部下や同僚の声に真摯に耳を傾けましょう。

さらに、その意見や行動を認め、より大きな責任を任せることで、人は育ちます。

小さな種が大きな木になるには、適切な土壌と環境が必要なように、人も適切な環境で育つのです。

そして、最終的に人を実らせるためには、感謝と信頼が欠かせません。

感謝の気持ちで見守り、信頼することで、人は自らの可能性を最大限に発揮します。

ワインが最高の味わいに熟成するには、時間と適切な環境が必要なように、人もまた、感謝と信頼という環境の中で真の力を発揮するのです。

ビジネスにおいても、家庭においても、真の成功者とは、人を動かし、育て、実らせることができた人なのでしょう。

私たちの会社の成長も、お客様との関係も、すべては人と人との関わりから生まれます。

今週は、このことを意識して行動してみましょう。

自ら模範を示し、明確に伝え、チャレンジを促し、称賛する。

そして対話し、耳を傾け、承認し、任せる。

さらに感謝の気持ちで見守り、信頼する。

これらの行動一つ一つが、皆さん自身の成長につながり、そして周りの人を成長させ、組織全体を実らせることになるのです。

今日も一日、互いに成長し合える素晴らしい一日にしましょう。

現代のリーダーシップトレンドと山本五十六の教え

2025年のリーダーシップトレンドとして注目されている概念は、実は80年以上前の山本五十六の教えと多くの共通点があります。

山本五十六の教え 現代のリーダーシップトレンド 共通する本質
やってみせ サーバントリーダーシップ 奉仕の精神
言って聞かせて デジタルリーダーシップ 明確なコミュニケーション
させてみて レジリエントリーダーシップ 挑戦を促す勇気
褒めてやらねば インクルーシブリーダーシップ 多様性の尊重と評価
話し合い、耳を傾け 共創型リーダーシップ 対話と協働
承認し、任せてやらねば エンパワーメントリーダーシップ 権限委譲と自律性
感謝で見守って、信頼せねば オーセンティックリーダーシップ 本物の関係性構築

真のリーダーシップを実践するための7つの質問

自分自身のリーダーシップを振り返るための質問リストです:

  • 📌 模範を示していますか? – チームが目指すべき行動を自ら実践していますか?
  • 📌 明確に伝えていますか? – ビジョンや期待を具体的に説明していますか?
  • 📌 挑戦させていますか? – 成長につながる機会を提供していますか?
  • 📌 適切に評価していますか? – 成果や努力を具体的に称賛していますか?
  • 📌 対話していますか? – 一方通行ではなく、双方向のコミュニケーションを取っていますか?
  • 📌 権限を委譲していますか? – 責任と共に適切な権限を与えていますか?
  • 📌 信頼していますか? – チームメンバーの可能性を信じ、見守っていますか?

おわりに:リーダーシップは旅である

真のリーダーシップは一朝一夕に身につくものではありません。

それは継続的な学びと実践の旅です。

山本五十六の名言が80年以上経った今でも輝きを失わないのは、その中に人を導く普遍的な真理が込められているからでしょう。

「人を動かし、育て、実らせる」

この三つの段階を意識することで、あなたのリーダーシップは新たな高みへと到達するでしょう。

リーダーシップの旅に、終わりはありません。

今日から、あなた自身のリーダーシップを見つめ直し、一歩ずつ成長させていきましょう。山本五十六の知恵が、あなたの道しるべとなることを願っています。

おすすめの書籍

  • 『リーダーシップ・チャレンジ』ジェームズ・M・クーゼス、バリー・Z・ポズナー著
  • 『7つの習慣』スティーブン・R・コヴィー著
  • 『サーバントリーダーシップ』ロバート・K・グリーンリーフ著

このブログ記事があなたのリーダーシップジャーニーの一助となれば幸いです。

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